電気回路のノウハウ |
電機製品、車は機能が増えて、いろいろなセンサー類、マイコン化されている。 誤動作、故障の原因は プログラムや回路設計に起因しているのだが、 昔よりプログラムで複雑化しているのが原因だ. 大手の電機メーカーの実態は、基本的な電気回路の設計ノウハウが失われている。 下請けメーカーが製作しているから、社員は素人が多い。 車のセンサー基板が焦げたり、自動販売機のLEDが切れたりしている不具合が時々発生しているが、 回路の基本を知らないしノウハウも無い人たちが作っているのが原因と思われる。 今の開発組織は、親メーカーの開発部門は仕様書を業者に出して、業者が回路やプログラムを作る 親メーカーの開発設計者は素人でノウハウが無い。 だから、試験評価をして、保身の報告書をせっせと作るしかないのである。 熟練者は試験評価する前に、問題点はわかってしまうが高齢で退職しているためわからないのだ。、 じゃ、、何故引き継ぎしていないのだ?と思う経営者がいると思うだろう。 社内を見回してみよう、今、後継者が育つ環境はないのである。 ノウハウ集なんて、まことしやかに作っている会社もあるが、本当のノウハウは熟練者は教えない、 経験者が一目みれば、???と思う回路基板類も、今は市場にでてしまう傾向にある。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー これは、実際にあった例だが、電源回路の基板ロットによって電圧が不安定だった。。 設計者担当者は、半導体ICのロット不良だから、品質保証部が半導体メーカーにロット解析させろ! と言っていたのである。 私は、会社の恥になるから、品質保証の上司に、やめろ!と言っておいた。 (原因は分かっていたが、素人技術者は社内コンプライアンスとプライドで聴く耳もたなかった) 情けない事に、開発部で誰も分からないのである 1か月経過しても進展がないので、 基板パターンを製作し不具合ICを模擬基板を作って証明してみせた。 たった2日で問題解決した。 結論は コンデンサーの使い方を間違っていただけなのだが、後で、開発に文句言われた。 今の設計者はテスト基板パターンを自作して、評価することスラできないので、 テスト基板を考えて、業者に依頼して、開発費用を捻出して、、、なんてやらなければならないのだ。 そのための上司説得にも疲弊する、だから、半年以上かかるのだ、 これが、大手の会社の実態なのかもしれない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 今回は、電気回路の基本的なノウハウや使い方の勉強をしよう こんな簡単なことだけど、大手の電機メーカーで理解している人は少ない。 @部品の定格 A放熱設計 Aノイズ設計 この3つのノウハウがあれば、基本的な問題は解決すると思う。 ーーーーーーー 部品の定格について 例:高輝度LED LEDが 数か月で次々に切れてリコールになった。 設計者曰く、MAXや定格電流なのでのグラフや特性が記載されている だから、定格電流を流して設計したのに?原因が判らない??、 LEDメーカーの担当者も はんだ付けの高温では?? 、 はっきり言って 開発部は、ずぶの素人なのだ。 ーーーーーー LEDとはどうやって発光しているのか? 根本を理解すると、設計に問題があることがわかってくる。 半導体ペレットがアルミ台座の上に載せられ、金線でリード端子にボンディングされている。 発光すると、多少の発熱が発生する。アルミペレットで放熱させている 樹脂は熱収縮を起こす、金線はその収縮に耐える必要がある ここまで説明すると、はーーんそうか、、、と納得されると思う 発熱の問題を解決する、周囲温度に気を付ける、自動販売機のパネルは炎天下で 60度以上に上がる。琴線が切れてしまう。 放熱設計は後記する ーーーーーーーー 簡単に言えば、LEDに少しづつ電流を流していくと、輝度は飽和するのがわかる すなわち、定格を流す必要はないのだ、 定格20mAのLEDを 5mA程度で使っている理由がここにある。 昔、市販の7セグメントLED時計を購入したが、1年も使ったら、次々とLEDが暗くなったり切れたりした。 ダイナミック点灯しているが、回路をみたら電流の流しすぎであった、中国製ではなかったが、青色LEDを見やすくするために電流を多量に流した例である。 例:ドライバーIC コストダウンで、DIPタイプからフラットパッケージに変えたら、 破損したり、内部保護が働いて停止してしまった ドライバーICは モーター駆動に使っていた。放熱フィンが付いたタイプだった。 コストダウン、バージョンアップで、このドライバーICをフラットパッケージに変えたのである。 回路設計者は、資料を見ていた、モーターの電流半分なので OKと思ったのだろう。 これが、教科書しか読んでいない設計者で、裏のノウハウを知らないのである モーター起動するときのパルス電流、 規格で記載されている、Pcは、無限大放熱フィンであることを知らなかったのだ。 実は、フラットタイプとDIPタイプでは、性能は半分になっているのに気が付かなかった 資料で読み取る事ができなかったのである。 モーターの起電流が、規格値をオーバーして保護回路が働いたのである。 例:電源トランジスタ 12Vの電源に制御用のトランジスタを付けた設計をしていた。 しかし、これが、燃えるのである。 設計者曰く(開発部全員) トランジスタは3A流せる、、流している電流は 1A程度だから、 燃えるはずはない、 原因は外部ノイズだろう、、、??? なんて、、 実にアホなのである トランジスタは 発熱して Pc と言う規格があるのを知らない、 チップトランジスタは 無限大放熱フィンは持っていないので、 計算すると 600mAしか流せない 別の制御BOXでは 本にあるように、放熱フィンを付けていたが、 密閉したBOXにしていた。 でも、これは笑い事ではない、今の日本メーカーで発生している現実なのである |