敵は社内にあり
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敵は本能寺にあり、、という諺がある 人のプライドやコンプライアンスと言われる活動を妨げるものを、どのように克服するか?実話である 定年になると、嘱託扱いで実権が無くなる 開発・品質部門から、市場サポート部門に移籍した。 其のころは、事業を他社に売って事業リストラを計っていた。 他社に移管したとは言え、市場トラブルは多発していた。 (よくこんな事業を移管できたと思うだろうが、会社トップはそんなこと知らないからである) 当然のごとく、開発部門は閉鎖され、品質対策部門も無くなった。 困ったのは、購入したお客様と販売した業者である。 業者は営業部門に改善要求の文句を言い続けた。 工場部門では対策方法も見つからず、後釜に抜擢された品質課長もどうしようもなく、 全部の製品入れ替えで1億円分の部品を用意しようとしたが、稟議が降りるわけもない。 ただ、「のらりくらり」と回答して1年経過した。 その間、市場は火をふいていた。 私に営業から依頼があったのは其のころ、、、、 今までに、市場トラブルがあると設計改善をして対処してきた実績があったからである。 電気回路、プログラム、メカ機構を全部知っているからである。(単なる爺だから) 今回のトラブル対処は苦労した。設計開発部門思いつかない方法を考案しないとならない。 動作原理を熟知していなければならない。 2か月かかって、深夜寝ている時に思いついた部品を試作して実験を繰り返した 特許部品が完成した(特許は取らなかったが) この部品は 事業移管した他社の事も考えたものである。 移管された会社もトラブルに見舞われることは、製品を熟知した私はわかっていたから、、 |
組織の問題点部品は完成したので、再三お客様から文句を言われていた営業に渡し、業者にもテストしてもらい 評価を得たが、対策部品として会社が採用するまでは、10か月以上かかった。 つまらないコンプライアンスが邪魔をした。 対策部品の開発は開発部や品質保証部という決まりがある。 また、最悪なのは、人には妬みがある。設計より設計できる人に対して妬みが発生する。 特に設計者はプライドがある 1億円用意もできず、特許部品も採用しない、、、のらりくらり、、、 最終的には、会社側は業者・お客様のに対応するため、プライドを捨てた。 特許部品を対策品として業者に無償供給することにたのだ、費用は200万円ほど 業者は私が10か月も前に作っていたことを知っていたから 会社の代表は 「なんで、10か月もかかったのか?} と嫌味を言われたらしい 組織問題とは言えなかった。 今は、移管業者も特許部品を使っている (社内の仲間が命名した Zコマ) ーーーーーーーーーーーーーーーーー このような例は沢山ある。 特に最近は トラブル製品や開発段階で 「こうしたら良い」 というような仲間同士の会話もなくなった。 一流メーカーも開発技術は未熟で素人が多い、皆下請け業者が設計するからである。 製品不具合が出ても、下請け業者しか治せない。 隣の設計に助言すればすぐ解決する問題も、コンプライアスと言う名のもとに潰される。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー こんな例もある 製品不具合が市場で出た。 40%ぐらい動作不良がでる。 電気設計者は、半導体部品のロット不良と決めつけ、品質保証部に丸投げした。 サポート部門である。私にも降りかかったトラブルである。 私は、不良半導体を入手して、基板パターンを設計製作して、テスト基板に不良半導体を取り付けてテストした 正常である。何個やっても正常である。回路ミスの内容に1日かかった。 今時の設計者は基板試作もできない。試作業者にお金を払い、試作基板を作って対処するのに 数か月かかる。品質保証部に半導体メーカーに解析するように指示した。 私は、「会社の恥になるから、解析依頼は止めるように話した」 今の設計者は、プライドだけは高い、後で面目潰されたと文句言われた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー こんな例もある。 リニューアルした製品が市場で不具合が発生した。 不具合原理は開発部では解析できた。 すなわち、部品が磁化してソレノイドの電源をOFFしてもくっついてしまう。 鉄部品が戻らないのである。 メカ設計者は悩んで、鉄部品のメッキ厚を0.3mm以上にする指示である。 中国業者にそんな指示しても無駄である またまた、話が私の耳に入った。 内容を聞いて対処回答は数秒もかからなかった。 磁化物性のノウハウを知っていたので、プログラムで「対処する方法を伝授した。 「磁化反転」と言う方法である 今回は設計者と仲が良かったから、困っていたメカ設計はすぐ、電気設計者に相談した ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー これは、電気と機構を熟知しているからできる例である メーカーでは部門に分かれているから、メカ、電気を両方わかる人は少ない。 ましてや、プログラムまでわかる社員は皆無だろう。 メカが不具合を起こし、商品がスムースに動かない。トラブルが発生した。 メカ設計者は悩んだ、解決方法がない サポート部門の私にも市場からクレームが入った。 解決に2週間かかった。 電気的にメカを動作させることで、対処できることがわかった。 それから1週間 プログラムタイミングチャートを設計して 開発部に渡した。 開発部では、なんでメカ不具合が電気で治るのか?電気設計者はブツブツ言っていたが、 開発上司の指示で私の対策設計が採用された。 |