アンテナ解析ソフト(MMANA)

2m アンテナの製作

       144Mhzアンテナを作るに当たって、使ったのは アンテナ解析ソフト(MMANA)を使った
       2007年に発行された本である。
       MMANAを使ってみよう

            

          

       MMANAをネットからダウンロードする
       フリーソフトなので、無料でダウンロードできる。 古いソフトだが、Windows11でも動作する
     
     上のHB9CV 6EL の 入力をしてみよう
      その前に、エクセルなどで、エレメント間隔をブームに変換しておく、エレメントも半分にしてメートル表記にしておくと便利である




      X1は エレメント間隔である Rfは 320mmなので -0.32と入力する 放射器が 0m になる
      2エレメント は RA1   0
      3エレメント は D1(RA2) 260mm =0.26      RA2は HB9CVなので 放射器になる
                                        F9FTやW1JRなどは D1になる

      6エレメントまで入力する
      X2も同様に入力する      

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     144Mhzは 垂直エレメントなので Z1、Z2に入力する

     Z1の 1エレメント Rf は 1060mmなので 半分にして 0.53mを入力する
     Z1は すべて マイナス
     Z2は すべて プラス

    これで終了である
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Freq 周波数は 144.300で計算する  145Mhzを中心にしたいなら 145.00を入力syry
自動分割 800 80 2.0 1 である

  


給電点 は通常のアンテナ は放射器1本なので  放射器のエレメントが 2エレメントならば  W2C と入力する

特殊は HB9CVは 給電2本あるので  W2C W3Cとして 位相を135度 にして 電圧は半分 0.5Vにする
 


通常はシングルで計算して そのままスタックにしてしまえばよいのだが、
スタックの計算は 「スタック」をクリックして下記の入力をする
水平スタック 2本
間隔 1.8m 1ラムダで計算させる


     
入力したデータをアンテナ形状で 確認してみよう。入力間違いがわかる
パターンは計算しないと表記されないので、次のステップである
縮尺や回転をマウスで変更して見やすくする





計算を行う

入力して形状を確認したら 次は計算である



ワイヤはアルミパイプを選択している(大差ない)
自由空間は理想の何もない空間で計算する
リアルグランドは 対地からの高さ 20mで計算する  低くすると計算がずれるので注意

リアルグランド 20mを選択して 計算ボタンを押す
写真は 自由空間で 計算したものである

 

計算させると SWRやゲイン パターンが表記される
144.3Mhzでは SWR 4位になっている
しかし、実際は 下記のように SWR=1.2位なので計算をそのまま信じてはいけない
実際にアンテナを組み立てて、測定したら、下記のようになった。




計算した値どおりにならないのは、自由空間、同軸ケーブルなどの影響があるからと推測する

よって、
最適化をして SWRを小さくして ゲインをできるだけ大きくするように設計しなおして
アンテナを製作して、実際に調整しながら作るので」ある


アンテナの最適化


注意すること
     1)SWRを最小にすると、エレメント長や間隔が少しづつ変わってくる
     2)ゲインを最大にすると ブーム長が長くなる、 長さを規定するなら、ゲインはそこそこにあげて最適化する
     3)エレメントが多くなると パソコンの負担が大きくなる
       6エレメントのスタックは 最新のパソコンで 3分程度 古いパソコンは10分かかった。
               

     *12エレメントのスタックアンテナを10年前のパソコンで計算させたら 1時間かかった
       最新のゲーミングパソコンでさえ 20分かかるのだ。

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シミュレーションの計算条件
      自由空間     ---アンテナ以外何もない理想的な空間で計算
      完全導体グランド--- 抵抗値 0オームの損失のない平面(グランド)の上にアンテナが浮いている状態、20mでシミュレーションする
      リアルグランド  ---誘電率、導電率など設定できる
                   地上高が波長に比べて低い場合は注意が必要 1/5ラムダ以下の場合は大きくずれる

      自動分割数ー−−エレメントをセグメントという単位で分割して、そのセグメントに流れる電流を分析している
                  分割数は20以上
                  14Mhzは波長20mなので 1m(20分割)以下にする
                  八木やダイポールはさほど変化はないが、ループは細かくしておこう
                  0.0001波長以下にならないようにする、細かいと不安定になって時間がかかる

                  DM1--- 400
                  DM2--- 40
                  SC---  2.0
                  デフォルトのままで OKでしょう。
  
  全エレメントを選択し、 Gain、SWR をMAXにして計算させる

  

計算に数分、最適化した エレメントを見るとこのようにエレメント長、間隔が変わっている

ゲインは大きく SWRは1.0近くになっている。


 


50Mhz 6エレメント

  約30年も前に作った 50Mhzの6エレメント八木を計算してみよう




アンテナ形状はこのようになる


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最適化を行う
 
  SWRが1に近づいて、ゲインも16.73ー−−>17.59になった
 






雑誌やネットで掲載されている図面を元に作るのだが、自分で計算すると、一味違う楽しみがある。
本当に自作したと言う満足感の楽しみである

1)データを入力して、計算させる (SWRは無視しておく)
2)最適化する、ゲインをあげると、ブーム長も伸びる場合があるので、ほどほどにする
3)中心周波数を決めて、最適化する。 SWRも最小計算しておく
4)最適化したデータでアンテナを作る
5)組み立て終わったら、設置して、アンテナアナライザー、NAnoVNAなどで測定する
   目的の周波数がずれていたらわせてエレメントの長さを細かく調整する
6)最後は、NanoVNAで誘導性か容量性か判断して、バラン、スタブなどで、SWRを最小に追い込む