無線機のマイクについて  HIFI-SSB



無線機のマイクは一般的には付属品のマイクが使われる(通称おにぎりマイク)
送信しているときに自分の声を聴くことはできないので以外に無頓着な人が多い,

質問が多いのは、マイクゲイン、コンプレッサーの設定がわからないと言う質問である。
昔のリグは、モニター機能が無かった為、人に聞いてもらうしかなかった。

今のリグはモニター機能がついているため、歪んだ声の人も少なくなった。
ALC機能も進歩したのも原因である。
別売の卓上マイクで電池切れのマイクを使っている人は、30年前には結構いたが、
今はほとんどいなくなった。

いろいろなマイクを使って 音(声)を比較してみよう。


   

当局も30年前からマイクを使っているが、以外に無頓着であった。  
付属のおにぎりマイクマイク、ICOMの純正卓上マイク、アドニスの卓上マイクを買っていろいろ聴いてもらって試した事はあった。
おにぎりマイクは音が悪いし、アドニスマイクはキンキンと広域が高め、アイコム純正のSM-8は一番聴きやすいという他人の評価で、30年使ってきた
昔のマイクを触るとガサガサ音がした、SM-8もガサガサする。最近のおにぎりマイクは相当抑えられている

DX用でシルバーイーグルというスタティクマイクが当時流行った。今はあまり使っている人はいない。
あまり良い音では無いが、メリハリが効いてDXには効果があった。


まず、マイクのゲイン調整であるが。結構悩むのである。
昔は、ALCメータが振れるか振れないか程度に調整した。ALCが振れすぎると、声が歪んだからである

今のリグのALC性能が良くなっているので、ALCメーターがレッドゾーンまで振れない程振らして使うのがよさそうである。
多少レッドゾーンまで振れても、声が歪む事はない。
ALCメーターが範囲の半分以上振れる程度で調整する。


調整方法ー−−−

今のリグはモニター機能がついているので、出力にダミー抵抗を接続する。パワーは5W以下に絞って送信する
マイクの音を、リグのスピーカーで聴いてもらうとわかりやすい。
ヘッドホンでモニター音を聴いた。

   


ALCレベルの範囲で(9700では赤い範囲)マイクゲインを調整する。
Sメモリで 1〜2では、声が小さい、5〜9まで振れる位が良い 9を超えても歪む事はないが、無駄である。
コンプレッサーを入れると、歯切れの良い音になるが、DXでもやらない限り必要はないだろう。通常は1〜2程度入れても良いが
コンプレサーは話す人の話し方でレベルを調整する
強弱のある話し方をする人は ON しておくと、相手には平均的に聴こえる。2〜3程度にする。
大きな声を出す人は、OFF が良いだろう

コンプレッサーを入れると、マイクゲインは再調整する必要がある。
コンプレッサーを入れ過ぎてCQをかけている局がいるが、SSBでは受信局はゼロイン調整するのが難しいのでやめた方がよいだろう。
パイルで呼ぶとき以外は必要ないだろう。

下記は八重洲 FTDX101MPであるが、ALCメータは白い範囲で調整する。
この機種は、コンプレッサーは入れない方がよい。パイルではONにすることもあるが、元に戻す。






HIFI-SSB

HIFI-SSB という言葉がある
アマチュア無線の楽しみ方として、「綺麗な声を出す」という楽しみ方がある
声が綺麗なので、ラグチューにも人気がある。
高域を綺麗に出すには低域が必要なのである。無線機用のマイクはこれが欠ける。

無線機のマイクはほとんどが、安いコンデンサーマイクが使われている。
コンデンサーマイクの特徴は周波数帯域が広い、外部音を皆拾ってしまうので、各社工夫している。
おにぎりマイクや卓上マイクも 高域がキンキンしてしているので、綺麗には聞こえない。
でも、2万円程度する卓上マイクは、結構よくできている。

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実際に、ボーカルマイクを使う時は、10cm程度離して声をだす、近付き過ぎると 音がこもる
ボーカル専用マイクは結構お勧めである、これを使って無線機に接続してみよう。

PTTは ACCや、後部端子から フットスイッチでコントロールする


 

マイクの選び方

カラオケマイク(ボーカルマイク)は 1000円程度から数万円するものがある。
ボーカルマイクは ダイナミックマイクとコンデンサマイクがある.
無線機のコンデンサマイクとボーカル用コンデンサマイクは全く違うものと考えた方がよい。

カラオケ用ボーカルマイクの安いものはキンキンしてマイクを触った擦れ音まで再生してしまうので良くない
世界的に有名なボーカルマイク シュアーのSM58を使ってみた。
SM-58は 1万円程度で購入できるので、マイクを触ったガサガサ音などは全くしない。お勧めである。

ボーカル用のコンデンサマイクは無線機では使わない方がよい。高いから良いと言うものではないのである。
理由は、、、、
     コンサートなどのボーカルマイクは SM58などのダイナミックマイクで、口元まで近づけて歌う、外部の音はできるだけ入らない方がよい
     コンデンサーマイクはスタジオなどで使われ、繊細に録音するため、外部音まで入る。スタジオは外部音を遮断しているから使える。
     マイクは口元から離して歌う。

要するに、無線部屋でコンデンサマイクを使うと、外部音まで繊細に拾ってしまう、無線機ファンの音まで聞こえてしまう。
ダイナミックマイクは口元に付けて話し、外部音を入れないので、無線機には ダイナミックマイクを使うべきだろう。


接続方法
ミキサーを通す。マイクアンプを使っても良いが、ミキサーは安いしイコライザーもついている。マイクだけのミキサーにはもったいないけど、?
マイクゲイン調整やイコライザー調整ができるので便利である。
ミキサーは 約8000円のベリンガー 802である。
マイク回路は1回路あれば良いし、ラインのミキシングをするわけでもないのだが、安いマイクアンプキットは音が悪い

ミキサーの出力は ICOMの後部の ACC端子の(MODーGND)に接続している。
マイク端子はマイクアンプを通す事になるので気にはなる
しかし、あまり差は無いような気がする、気軽に交換できるマイク端子に接続でもよいのかもしれない。

 

ICOMは 後部の MODラインにミキサーのマイク出力を入れる。設定は (MIC、ACC)にしておけば、卓上マイクと カラオケマイクを使う事ができる





ヤエスのFDDX101MPで、M-70の専用マイクと SM58ボーカルマイクを切り替えて交信してみた。

相手に感想を聴いてきたが、中低域によっているよだけど、明瞭度は変わらないとの事であった。
使って見た感想は、パイルに強くなっているようである。、

ヤエスの機種は 下記の DATA端子のDATA-IN と PTTを接続することで、 MIC端子を使わないで接続することができる
私の場合は、FT8接続を行っているので、この端子を使うと 設定を切り替えなければならないので、面倒!
MIC端子から入力している。ゲインは卓上マイクと同レベルに調整してミキサーを接続している

 


アマチュア無線の楽しみ方は、交信だけでなく、このような楽しみ方も一興である。しばらく楽しめた。

結論的には
   FTDX101MPは 専用のM-70マイクが 相性が良いので、このままつかっている。マイクアンプのサーサー音も無い。
   ボーカルマイクは、マイク端子からではノイズっぽくなってしまうようだ。
   M-70はよくできた無線機用のマイクである、

   ICOM 9700は SM-8が30年前のスタンドマイクはノイズを拾う、声も高域よりである。
   ラグチューには ボーカルマイクの方が低音が出ていてよさそう。
   マイクから 10cm位離して交信するとよさそうである。ちかずきすぎると、声がこもってしまうようだ。
   当然 ACCから入力している。

   ベリンガーの802ミキサーは カラオケ用に戻し、
   ベリンガのマイクアンプを無線機に接続してみた。

これは、ベリンガーのMIC200である。
802と比較してみたが、以外にこれは良いのである。



なんと、中身は真空管12AX7が使われているのである。いまどき、、?
ここまで来ると、オーディオアンプに真空管アンプをつかっているマニアみたいになってきた。

中国製の12AX7をスロバキア製に交換すると 温かみのある声に変わるとのこと、
オーディオアンプも 2A3 を中国製とか変えてみると、確かに綺麗な音に変わったりする
半導体のOPアンプには無い音質なのだろう。
この真空管マイクアンプの欠点は 本体を叩くと聴こえてしまう。安いカラオケマイクを触っているような感じである。
ま、本体に交信中に振れる事は無いので問題はないのだが、、、

早速試してみよう。



JJ ELECTRONIC ECC83S と交換して、カラオケでテストしてみた。

ECC83Sはしっとりとして 雰囲気のある音に変わった
搭載されていた訳のわからない 無印の真空管は 軽い音でキンキンしていたが、ガラッと変わったのである。
ミキサー 802と比較したら、真空管の方が音が良いのだ

ミキサーのマイクアンプを使わずに、MIC200のマイクアンプをミキサーに接続していた人がいたが、わかる気がする
これは、お勧めである。