真空管ラジオ AS-350の分解修理

    

   

ナショナル製の 真空管ラジオの分解記録



松下電器産業(National) AS-350型 1952年(昭和27年)  
使用真空管:6WC5,6D6,6ZDH3A,42,80BK 
受信周波数:525-1605KC(MW)/5-28MC(SW) 
定価:18800円(発売当時)


ST管の5球スーパー短波付き2バンドラジオである。
6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)
UZ−42(電力増幅)、KX−80BK(整流)



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骨董価値がるのか調べたが、音が出ても、単なるレトロインテリアなので
欲しがる人もいないから、安くオークションで売られている。

これは、隠居爺の趣味の世界だ、、

まず、分解して清掃からはじめる。

裏のマイナスネジを4本はずして、
スピーカーのナットを外す。
今のネジは皆プラスネジ、だが、当時はマイナスネジだったので、
マイナスドライバーが必要だ。

周波数を表示する指針が、引っかかって、曲がった。
このころは、バリコンと連動したワイヤーで、周波数指針を動かすのだ。
デジタル時代の人には、珍しいだろう。
当時の人は、LED表示機もICマイコンも無いので、苦労していたのだ。
でも、
車のラジカセでも、昭和50年頃までは、ワイヤーでメータを動かしていたのだ

それから
ニキシー管ーーー>7セグLED−−>液晶へと進化した。
7セグLED自身はあったのだが、周波数をデジタル表示させる技術が無かったのだ。


       

60年間 溜まったホコリをとるのが大変だ、

 


次は、部品、真空管の清掃してから、電源投入へと進む


  

埃がかぶってレトロ感がある、、真空管を外して清掃を行った



裏側の部品も清掃する



電源コンセントやケーブルは、古いので、廃棄した。
骨董価値はないので、古いケーブルは危険なので新品に変える


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修理中止

ACコンセントを交換して、SWを入れた。
100Vが通電しない


    

テスターで計ってみたが、導通しない
内部の接点が接触不良なのだ。
通常はここで修理をあきらめるが、、、
分解は難しいが、ドリルでカシメを外し、内部接点に復活剤を入れて復活した

でも、、、、、
AC通電したら、真空管 KX-80BK(整流管)がボーツと赤く光った
外してヒーターピンをテスターで測定したら、導通なし、、ヒーターが切れたのだ
ヒーターとカソードが導通している

中国製の2A3Cも半年も使用していないのに、視聴中にガリガリと音がして、
内部で火花が散った事があった。
衝撃などでフィラメントとカソード板が接触して切れる現象なのだろう


測定器がないので、なんとも判断しにくいが、使用しているオイルコンデンサーの
劣化の可能性もある。


真空管を購入してまで、修理するのは、お金がかかりそうだ、、、、
オイルコンデンサーも必要になりそうだ、、
とりあえず中止しよう